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April 2005

「江戸のパロディ」

大宮氷川参道わきにあるさいたま市立博物館にて、「江戸のパロディ」展が8日(日)まで開かれています。
これ、すごく良かったですよ。
さいたま市の人は、超安・近・短で、行ってみたらいかがでしょう。参道のケヤキ並木も美しいし。
かずかず出版されていた、「源氏物語」などのパロディ本。キスしてる唇や串に刺したウナギをモチーフにした小紋(のデザイン)障子の向こうに船と船頭さんを映すためには、どんな格好をしたらいいかという宴会芸の指南書。楽しい時代だったのだろうと思えます。

でも、実はわたしが一番感動したのは「おまけ」の展示。
昭和60年に、高校生が書いた「鳥獣戯画」のパロディ。
これがすごい。

Photo001

ね、すごいでしょ。
女の子のスカートが長かったり、男の子のズボンがだぼっとしてるのが時代を表してますね。なんとなく懐かしい。
磯西淳代さんという人みたいなんだけど、今どうしてるんだろう。
高校生でこれを描けるのってすごいと思う。
どこかで活躍されてるといいな。

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絶不調ダービー(短文)

普通そこでそんなにボール持たせないだろ、っていうシーンがお互いに結構あって、いかにも「絶不調ダービー」でした。
PKになる直前電話がかかって来ちゃって、幸か不幸か、1点ずつ入れられるところは見ていない。
試合終了後の、ギドの切れっぷりに胸が痛くなる。その後、嫌みとも聞こえる(私見)模範解答的応対をしたらしいのを知ってちょっとほっとする。
そのせいで負けたかはともかく、不可解なジャッジにも集中力を切らさなかったのは良かったと思う。(素で「負けた」と書いてしまった。引き分けた、の間違いですよね)
それにしても、枠内シュート1本で1失点というのは何度目ですか? どうしてこんな取られ方をするのか不思議でしょうがない。
まず、目の前の試合に勝つこと、これを繰り返していくしかないと思う。

ところで、かつて大久保さんが「金もらってんだろ!」と言ったのを、わたしはつい最近(1ヶ月前くらい)まで「金(給料)もらって仕事をしてるプロじゃないのか!」という意味だと思ってました。ある日、ハッと「あ、そういう意味だったのか」と気づきました。
ただ何となく思い出した話です。他意は(たぶん)ありません。

それから、なんでいちいち「短文」とつけるのかというと、自分自身が、わざわざ開いたブログに数行しか書いてないときに、「ちぇっ」と思うからです。

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続20年目の再会(Off Line)

20年目の再会」でネット上で、再会した田口先輩に今度は現実にお目にかかりました。
神楽坂の趣のあるギャラリー。むかし建築事務所だった建物だそうです。床に小さなふたがあるのを開けてみると、ガス管の接続口と、小さなだるま赤白が一つずつ入っていた。目は入っていない。なんか、建物自体もかなり謎だった。
「空想古美術」というテーマが本当にピッタリ。どこかの国のどこかの時代にありそうで、どこの国にもどの時代にも無い物たち。木を彫って作られた顔は、鑿あとを感じるくらい硬質で、それでいてふっくらとした暖かさも感じられる。台になっている家具も手作りなんですよ。
穏やかな感じの奥様とお話しさせていただいたのですが、「こういうのどうやって思いつくんでしょうねー」と、奥様自身が鑑賞者として感嘆されているのが、とてもほほえましく思えました。すてきなご夫婦です。

青赤2色の衣装を着た「芦原将軍」の像を前に「FC東京じゃありません」とおっしゃる田口先輩は、Red Hot Blogsの仲間でもある。わかばさんにもお会いしたくて、かなり粘っていたのだけれど、10分ほどの差ですれ違ってしまったようで残念でした。そんなに会いたかったのなら、連絡しておけって話ですが、なんかそれもためらわれて、偶然に任せてしまいました。民草さんともニアミスだったのかなー返す返すも残念。

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『悪者見参』 ペトロビッチの国のこと

 otteru さんのおすすめで早速読みました。(読んだのは早速だったが、これを書くのに時間がかかった)木村元彦『悪者見参 ユーゴスラヴィアサッカー戦記』
 例によって、内容については妹之山商店街さんにお世話になることにします。
 
 これはすごい本です。amazon.com の書評では、サッカーに興味がない人も感銘を受けたようなので、是非、多くの人に読んでほしいです。サッカーの好きな人はもちろん。
 なんといってもすごいのが、これだけの本、ルポルタージュが、サッカーという1つの揺るぎのない視点で捉えられ、それでいて内戦の姿をありのままに映し出していることです。この人が危険な状態にあるユーゴに何度も足を運んだのは、すべてサッカーのため。政治的信条や正義感ではない。それが、かえってこの本の明晰さを生んでいると思う。
 しかし、彼をこれほどまでに魅せたユーゴのサッカー、これを見逃したのは一生の不覚だった気がしてくる。
ペトロビッチに会いにオランダに行こう」さんが、ペトロに会いにオランダにまで行ってしまうのも、やはり1998年ワールドカップでのユーゴのサッカーに魅せられたから。(名古屋在住の方なのに、ストイコビッチ(ピクシー)ではなく、ペトロを好きになったというのは、すごいことだと思う。ごめんね、ペトロ、ただの(?)やたら熱いおっさんだと思ってました)

 「絶対的な悪は生まれない。絶対的な悪は作られるのだ」
 セルビア人、クロアチア人、スロヴェニア人、イスラム教徒、誰もが加害者であり、被害者でもあった。だが、セルビア人だけが、国際社会から「悪者」の烙印を押され、断罪された。そして、それはサッカーの世界でも。
ユーロ2000出場をかけて戦うはずだったアイルランド戦、しかし、アイルランド政府はユーゴ代表にビザを発給しないことを決める。そして、後には、「3:0」で不戦勝にしてくれとまで持ちかけるのだ。

  「サッカーは代理戦争だ」
 「日本のサポーターは生ぬるい。負けても降格しても暖かく支えている。しかし、ヨーロッパでは、そんなときには町を歩けなくなるんだ」
 こんな意見は、実は平和な状況の人間だけが言えるのだと、筆者は言う。戦争をしている人間に「代理戦争」が必要なわけはない。むしろ、サッカーが、それでも人をつなぐ道具になるのだと。
「ペトロビッチに会いにオランダに行こう」さんが、ペトロの引退試合のレポをしてくれている。クロアチアの人らしいスーケルと、とても仲がよさそう。
 良かったね、ペトロ。サッカーってそう言うもののはずだよね。
 
 この本を読んでの感想は、「ごめんね」と「ありがとう」だった。
 ユーゴのこと知らなくてごめんね。NATO空爆反対の切実さに気づかなくてごめんね。
 そんな大変な状況なのに、日本で一生懸命プレーしてくれてありがとう。そもそも日本に来てくれて ありがとう。

 最後に、著作中スロベニアでプレーしていた森山泰行さんの近況
 それから、あの前園さんがベオグラードでプレーするかも、です。


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セレッソ戦(短文)

昨シーズン絶好調だったときでも、私はレッズが上手いチームだと思ったことはない。一番強かったけれど、一番上手くは無かった。二番、三番でもなかったと思う。
強かったのは、どのチームよりもがむしゃらに走り、プレッシャーをかけ、シュートを打ち続けたからだ。いろんなことが上手く回っていない今、そのがむしゃらさを無くしてしまったら、結果は見えている。

もう一度、原点に戻ってどのチームよりもがむしゃらに走ってほしい。
応援してるんだから!

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FC東京戦

テスト作る前に、こちらを書いちゃおう。

昨日は中国語でしたので、うちに着くころには終わってるなーと思いつつ、大急ぎで帰る。
「どうだった?」と聞くと「0:0」
うーん。スコアレスドローか。一応上位チームだから、それでよしとするべきなのかなあ、と思ったら、前半が終わっただけだったんですね。てっきり3時開始だと思いこんでました。じゃあ、3時から送り続けた私の念はどこへ行ったのだろう?

エメの得点は本当にうれしい。ゴールが何よりの薬だと思うから。達也にも早くリーグ戦での得点がほしいですね。そして、それと同じくらいうれしかったのが、まっすぐギドの所へ飛んでいったこと。なんか思い切りジャンプしてお腹のあたりに巻き付いてましたね。チームがまとまっている証拠だと思うから、本当にうれしかった。

そして
やったぜ堀之内、チーム内得点王。かなり後方にいたのに、するする上がって、ヘッドで合わせる。エメのボールも良かったけれど、かなりな技ありシュートだと思う。おまけに無失点。有言実行の男、堀之内聖(MDP参照)。
いやあ、高校の後輩なんですよ。へへ。と、私もいきなり知人顔をしてみよう。10年以上違うくせに。

正直、水曜までは、優勝争いか残留争いか、ライバルをどちらに求めるべきか迷いがあった。しかし、優勝争いでしょう、やっぱり。鹿島と10開いてるのはきついけど、去年だって意外に遅くまで調子が悪かったんだしね、まだまだこれから。

夜は、「できるかなのノッポさん」が見たくて、日本テレビの「世界一受けたい授業」を見る。だけど、7:30までNHKのニュースを見てたら、その間にやってしまったらしい。残念。
が、そこに懐かしの「頭の体操」多湖輝先生が「盲点力」という言葉と共に登場。要するに、発想を変えよう、違った視点で見ようと言うこと。
「25分ではどうやってもできないこと」→「26分を測ること」など、相変わらず、一休さん的な問題ながらそれなりにおもしろい。
が、そこで川渕三郎キャプテンがVTRで登場。
「盲点力というのは非常にいいですね。私も日本代表に考えさせようと思います」なんてことを言う。
思わず、とうこくりえさんのこの漫画を思い出しました。
布団圧縮袋から盲点力、ジーコ力まで動員して、目指せドイツ!

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水曜日

水曜日は、朝から埼京線りんかい線とノロノロ乗って、国際展示場駅へ。新装開店の癌研有明病院に先週の検査結果を聞きに行く。
胆石がごろごろしてる他は、尿、血液、エコーすべて異常なし。まあ良かった。最近わりと色々不調なので、大丈夫と太鼓判押されちゃうのも、「じゃあどうすれば調子よくなるんだろう」と複雑な心境。
しかし、新しい病院はぴかぴかで、廊下なんか自動車が走れそうなくらい広い。病院のど真ん中に、これまただだっ広いホールがあって、先週は検査であちこち行くだけで、食抜きだったこともあってくたくた。

有明近辺がまただだっ広くて、「私はもっとせせこましい町が好きだー」と叫びたくなる。院内のコンビニで買った昼食を食べ過ぎて気持ち悪くなったので、隣駅の東京テレポートまで歩く。途中の橋のあたりは、人がいないなあ。修学旅行生が写真取ってるだけだった。
ついでにビーナスフォートものぞいたら、こちらも閑散としていた。中国系のお客さんが割といて、平日は修学旅行生と海外旅行客で持っているのかも。
本屋のヴィレッジヴァンガードはおもしろかった。「えっ、こんな本が新刊として売ってるの!?」っていうのも多かったし。
電車1本で寝て帰れるのはうれしいけど、電車賃高過ぎ。診察料なんて220円だったのに。

さて、うちに帰ってちょっと寝て、今度は駒場に参戦。
新都心まで歩いて、けやきひろばでラーメン食べて、電車で北浦和、徒歩で駒場。
部活帰りの市高校生が歩いている。ふと高校1年の時、クラスの友人とおしゃべりしながら歩いたときのことが思い出され、感傷にふける。今は男子の四分の一がサッカー部なんだって。レッズの影響なのかなあ。サッカー名門校という位置づけは私らの時とそれほど変わってないと思うんだけど。
さて、スタジアム着。平日夜、天気予報雨、の割にすでに人でいっぱい。最終的に1万5千人代だったけど、ざっと見回した感覚では、目立った空席は無かったのになあ。
天気が心配だったけど、夜になって晴れて月がきれいだった。試合中、ふと気づくと、きれいな三日月を見て放心している……
ヤマがスタメンなのは予想通りだけど、スローインまでするのにびっくり。脱臼したんだよねえ。さすが鉄人。
攻める気満々の堀之内がちょっとおかしかった。コールもされてたし。結構啓太が一番後ろにいたりした。ネネが良かったと思う。途中で交代しちゃったのは何でだろう?
ぬれたピッチのせいもあるんだろうけど、両チームともこけたりミスが多すぎ。さすが裏天王山と思いました。残念ながら下位チーム同士らしい戦いと思えた。
だけど、ニッカンを見ると、レッズが圧倒的に攻めていたようだ。それはそうなんだろうけど、現場のはらはらドキドキの実感とはちょっと違う気がする。「それで何で入らないんだ~!」というレッズに対し、枠内シュート1で得点1のエスパルスは非常に効率的。ゴール前ごちゃごちゃが、ちゃんと守備になってるのにもびっくり。運の要素が高いけどね。
最後は、拍手ぱらぱら、ブーンイング少々、態度を決めかねるが大多数、というのが私の周辺だった。西側は大きなブーイング、東は、個々の声援(やおしかり)、メインでブーイングが響き渡ったのも珍しいかな。
私は、ちょっと拍手してみたり、黙ってみたり、1度だけ付和雷同で「ブー」と言ったり、でした。
また、北浦和まで歩いて、新都心、自宅まで歩く。
良く歩いた1日でした。

なんか懐かしい気配が漂ってきました。「降格した99年に似てる」なんていう細かな話じゃなくて、このトホホ感というか「教師とレッズサポは、馬鹿な子ほどかわいいと思わないとやっていられない」という感覚というか。
まあ、やればできる子なんだから、レッズは。気長に行きましょ。

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ガンバ戦(短文)

人数もそろって連携もばっちり、ポジショニングも完璧だったガンバに比べて、レッズの方は、人数も少なく動きも今一つ合っていないで、集中の点でも負けていたように思います。

何の話かというと、ゆりかごダンスです。

カメラの前でずらりと並んでやられたときには、むかっと来ました。

とりあえず、祝堀之内初ゴール じみーず万歳! ってことで。

(最下位なんて、後は上がるだけさ!)

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GGR 河野さんが強気すぎて怖い

テレビ埼玉GGR(Go Go Reds)、いつも司会の水内猛さんがお休みで、今日は埼玉新聞レッズ担当の河野正記者が司会。
なんであんなにポジティブなんだろう。なんであんなに強気なんだろう。いえ、負けた鹿島戦大分戦ともに内容は良かったので、わたしも別にネガティブになってるわけではないんですが、100万ボルト級のポジティブ光線を出されるとなんか不安になります。
現在下から2番目のレッズ、達也が「レッズはこんなとこいるチームじゃないんで」と言う。「定位置」という噂もあるけれど、今のレッズは違うんだよね。そう、こんな所にいるチームじゃない。

昨日のBSジャパンのサッカー番組で、湯浅健二さんによるギドのインタビューがあった。
サッカーを始めたきっかけや、1:0より3:2という持論など、それほど目新しいものはなかった。が、しかしそこは湯浅氏食い下がる。
Q「攻撃サッカーということだが、どうしても勝てない、連敗しているときにディフェンシブなサッカーになることはあるのか?」
A「勝てないときには原因がある。それを分析して対処する。しかし、ディフェンシブになることは決してない。あくまでもアグレッシブなサッカーを貫く」
インタビューそのものよりも、その映像を見た後の宮沢ミシェル氏や川平滋英氏らによるギドの思い出がおもしろかった。
真似する気になれないほど上手な選手がいる、それがギド。真っ正面からつっこんできて、ボールを取られてしまう。
ミシェル氏、一度、ゴール前で(ヘディングシュート?)ボールを打とうとしたら、ギドの足が出てきた。そのまま打って、ゴールを見てもボールがない。どこへ行ったかと思ったら、後ろにはじかれていた。

最後のTOTOコーナー、女性アナの予想もミシェル氏の予想も、引き分け、あるいはガンバの勝ち。
このくらいの予想をされてる方が、安心できます。
安心して「勝つのはレッズだ!」と叫べます。

それから、エメ、男子誕生おめでとう!!!
ヤマ、無理しないで肩を治してください。

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ローマ法王逝去

コンクラーベという言葉を聞いて、ウヒャウヒャ笑うのは世界で日本人だけでしょうね。偶然とはいえ言葉はおもしろい。
この方が、世界を飛びまわって、かつてキリスト教(カトリック)が犯した罪を謝罪したのは大きかったと思う。アラファト議長らと対話を行ったのは、より大きな意味を持ったと思う。これまでの法王の殻をやぶる偉大な人であったのかとも思う。

しかし、その上で、法王自身と言うより、その業績をたたえるマスコミの言葉で非常に違和感を覚えているものがある。
「共産主義との戦い」がそれだ。
両親は、若い頃組合運動を熱心にやり、そんな両親に育てられた私も、いわゆる左寄りの人間だ。その私にしても、共産国に生まれなくてよかったなあと思ってしまう。共産主義の理想は美しくとも、その実践は、多く党の独裁につながり、「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対的に腐敗する」となってしまうのかもしれない。
しかし、それにしても、ある人々が理想をかけて実現し、合法的に存在する政治体制を敵とみなし、「戦う」ことは、はたして宗教者としてどうなんだろうか?
日本人としてイメージする宗教者=俗世を離れた聖人、というのがローマ法には、そぐわないにせよ、日本のマスコミならばもう少し違った視点があっていいのではないか。
と、思ったら、今朝の紙面では賞賛だけだった記事が、今、毎日新聞のサイトをみたら、

 一方、旧ユーゴスラビア連邦紛争時、欧州には連邦解体に消極論が根強かったが、ローマ法王庁は92年1月13日にクロアチアとスロベニア両国承認を表明。2日後には欧州共同体(EC、現欧州連合=EU)加盟国がドイツの強い後押しで両国承認に踏み切った。これを境にボスニアが独立、クロアチアとボスニアの泥沼紛争に発展し、今もバチカンの政治介入への疑問の声は残っている。

となって、多面的にとらえ直されている。まあ、良かった。しかし、この文章は紙面に載るのだろうか?
ただいま、個人的なテーマが「ユーゴスラヴィア」なので、気になるのでした。

しかし、あれほどまでに一人の宗教家の死を悼めるのが、うらやましくもあります。

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『ユーゴスラヴィア 多民族戦争の情報像』

岩田昌征『ユーゴスラヴィア多民族戦争の情報像 学者の冒険』
前著『ユーゴスラヴィア 衝突する歴史と抗争する文明』が難しいながらもおもしろかったので、こちらも読もうと思いつつ1年以上が経過。
ただ、こちらはあちこちの雑誌(ユーゴのものも含む)に掲載されたインタビューや文章なので、だいぶ取っつきやすく読みやすかった。
内容については、こちらの妹之山商店街さんが「昔ユーゴスラヴィアという国があった」というブログでまとめていらっしゃるのでそちらをご覧ください。わたしが書いても間違いだらけになると思うので。
と言うわけで、感想のみを。

世界の大マスコミの偏った報道。
これは小磯文雄さんの『戦争見物 世界紛争地帯を歩く』という本が引用されているのだけれど、
フランスの若い女性テレビ記者:「私はやっぱりセルビア人を取材しようとは思わないわ。だってあんな殺人鬼のような連中と会うのもいやだもの」
スペイン紙記者:「殺人鬼だってインチキの理屈ぐらい言うさ。ヒトラーやサダム・フセインだってそうだっただろう」
カナダ人女性記者:「でも現実にセルビア人はひどいことやってるじゃない」
そして、水口康成さんの『ボスニア戦記』引用によると
連邦軍とクロアチア軍の捕虜交換の際、連邦軍側の外国人プレスは水口氏一人。クロアチア側は5-60人。
一方的にに取材し、一方的に伝える。
NHKこどもニュースキャスター池上 彰氏の『イラスト図解ニュースの地図帳―なぜ「そこで」おきるのか PEARL BOOK』も、セルビア=悪者の視点で書かれている。この本自体は非常にわかりやすい好著であると思うのだけれど、一方的な言い分が「わかりやすく図解で」書かれていること自体非常に危険なことだろう。

ボスニアのイスラム人から「ヤスシ・ヤケシ(明石康)は悪いやつだ」と言われつつ、また、欧米からの圧力を受け続けながらも、ついに旧ユーゴスラヴィア問題担当国連事務総長特別代表として、NATO空爆の要請を行わなかったこと、これは日本人として非常にうれしく、誇りに思えることだ。

157ページに、いきなり名古屋グランパスのストイコヴィッチの言葉が出てきて驚いたのだけれど、彼はセルビア人だったのね。
「まるであらかじめプログラムされていたみたいです。今年はこちらで来年はあちらという風にユーゴは壊されていくのです。セルビア人だけを悪者にしようとするのも、ユーゴ解体が目的だからでしょう」
我らが浦和レッズのペトロビッチも、ユーゴ出身なのだけれど、セルビア人なのかな? ちょっと調べたけれどユーゴ人以上のことは分からなかった。
彼らが、ユニフォームの下に「NATO空爆反対」の言葉を掲げたとき、どれほどの同情と理解を自分はしていたのかと、今更ながらに思い出される。
「あらかじめプログラム」と言えば、法王庁は「1991年中盤までに、クロアチアとスロヴェニア承認プロセスのリーダーになると言う前例のない行動を取りだしていた」と言う。
今日無くなったヨハネ・パウロ2世だけれど、この本を読んだばかりなので、素直に功績ばかりをたたえる気にはなれなかった。
 
岩田氏によると、先進国やそれぞれの国の知識人(セルビア人なども含め)は皆、「カトリック・プロテスタントの体系の元に知識を組み立て、言葉を語っている」故に、カトリック・プロテスタントのクロアチアとスロヴェニアの言葉は、広く世界に伝わり、セルビア(正教国)の言葉は伝わらないという。
我々が「東欧」と一緒くたに考えがちだけれど、「東欧」の中でもハンガリーやポーランド(ヨハネ・パウロ2世の出身国)などのカトリック国は、ユーゴ空爆にも積極的に貢献するなど、「東欧(正教国)」との差別化に必死になっている。

日本は、先進国として、イラクやアフガン、北朝鮮に対するときに、「主流派の一員」を持って任じている。しかし、日本は、人種的にも、宗教的にも、「カトリック・プロテスタント一派」の一員ではあり得ない。
ある日、はっと気づいたら、世界の人が誰も日本の言うことを理解してくれなくなっていた、なんていう事態にならないとは限らないのだ。

ユーゴ、セルビアの問題について、一人でも多くの人に認識を改めてほしくて、この本の感想は、本館ではなく、ブログに書きます。

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大分戦

なんともなんとも、いやはや。
ギドが「12人を相手に戦った」と言いたくなる気持ちが分かります。一つ一つのジャッジは、必ずしも誤審では無くとも、審判基準の幅の中で一番レッズに厳しい方をすべてにおいて取られてしまった気がします。
アルパイも、審判に対して文句をつけなかったのは彼なりの進歩だと思うのですが、八つ当たりが激しすぎましたかね?大分ですからおそらく現地観戦しているであろうわかばさんのことが、すぐに頭に浮かびました。ほとんどのレッズブロガーさんはそうだったのでは?
それでも、この辺まではちょっとは余裕があって「相手が退場するよりいいかも」などと負け惜しみを言ってました。
ネネも、両足で行ったとはいえ、ちゃんとボールに向かっているようですし、相手の足に当たった後で足の裏が上を向いたと思うんだけど。イエローでも良かったんじゃないのかなあ。
ヤマがシミュレーションを取られたのも納得できない。大分のファウルでないと思うなら、流せば良かったんじゃないの? ああいうときに「転べない」のは、非常に危険だと思うのだけれど。山○の怪我も、転んでいれば無かった気がするし。
しかも、あんな痛がり方する山田さん初めて見ました。そして交代。まだ試合勘の戻っていない坪井や、ここ最近ドッキリが多かった内舘よりも、よっぽど山田さんの守備に期待していたのに。
このあたりで
神よ! 我(ら)に艱難辛苦を与え給え!
っていう心境になってくる。心情的には大分ビッグアイに雷鳴がとどろいている感じですよ。
それにしても、レッズはよくしのいだ。結局は失点してしまうわけだけれど、ほとんどの時間を2人少ない中で、集中を切らさずよく頑張った。
坪井も啓太も永井も、いやってほど試合勘は戻ったと思うので、今後に期待します。
それにしてもベンチにも入れなかった堀之内が不憫だ。

レッズのみなさまに送る一言。
艱難汝を玉にす。

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